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  3. 路線価・固定資産税評価額とは?相続税の節税は今後どうなるか?
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こんちは!!

ご機嫌いかがですか??

蒲生相続相談センターのほんじょうです。

今回のお話は、

令和4年4月19日の午後に、最高裁の上告審判決で納税者の主張した路線価による評価が否定され、国税側が勝訴したことについて

です。

この判決は、今後の不動産の相続実務に大きな影響を及ぼします。

原則、

土地「路線価」
建物「固定資産税評価額」

というルールに一石投じたこの裁判。

その内容について掘り下げていきたいと思います。

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基本情報

路線価

国税庁が相続税や贈与税を課する際の基準として評定した、市街地の道路に面した土地の評価額。

固定資産税評価額

各市町村が、不動産に対して個別に決めた評価額。

時価

通常、不動産が市場で取引されている価格。

「路線価」は時価の8割程度「固定資産税評価額」は時価の7割程度の価格とされています。

相続税算定は、

土地「路線価」
建物「固定資産税評価額」

という基準で算定されています。

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本件

概要

相続開始日 H24・6・17
被相続人  父
相続人   妻、長女、長男、二男、孫養子(二男の長男)

死亡時の年齢は94歳
H21・6まで不動産売買賃貸業の会社社長(その後は長男が社長)

不動産概要

①A不動産

購入時期:相続開始の3年5ヶ月前
購入金額:8億3,700万円
借入金額:6億3,000万円
路線価評価額(納税者主張額):2億円(購入金額の23.9%)
鑑定評価額(国税主張額):7億5,400万円

※甲不動産は相続後に売却していません。

②B不動産

購入時期:相続開始の2年6ヶ月前
購入金額:5億5,000万円
借入金額:4億2,500万円
売却時期:相続開始の9ヶ月後
売却金額:5億1,500万円
路線価評価額(納税者主張額):1億3,366万円(購入金額の24.3%)
鑑定評価額(国税主張額):5億1,900万円

経緯

■H20.5.13に被相続人が高齢となり同族会社の事業承継について信託銀行に相談をしにいった。

■被相続人は信託銀行から経営相談診断結果の報告を受けた際、借入金により不動産を取得した場合の相続税の試算及び相続財産の圧縮効果の説明を受けていた。

■本件借入の際の信託銀行の内部稟議書に、

・「採上理由」として相続対策のため不動産購入を計画
・購入資金につき借入れの依頼があった旨及び相続対策のため本年1月に不動産購入
・前回と同じく相続税対策を目的として収益物件の購入を計画、購入資金につき借入れの依頼があった

旨の記載があった。

■被相続人は借入れを申し込む際、信託銀行との間で、金員の借入れの目的が

「相続税の負担の軽減を目的とした不動産購入の資金調達にある」

との認識を共有していた。

相続税申告の内容

H25.3.11 札幌南税務署に相続税申告書提出(課税価格2,826万円、相続税ゼロ)

H28.3.10 国税庁長官は札幌国税局長に対し、総則6項により路線価評価ではなく他の合理的な方法により評価すべき指示をした

H28.4.27 札幌南税務署長は上記指示に基づき納税者に本件不動産を鑑定評価額により再評価し、更正処分(課税価格8億8,874万円、相続税2億4,049万円)及び賦課決定処分

H29.5.23 国税不服審判所が納税者の請求棄却

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裁判の結果

東京地裁

R2.11.12 納税者敗訴⇒納税者控訴

東京高裁

R3.4.27  納税者敗訴⇒納税者上告

最高裁

R4.4.19  納税者敗訴⇒確定

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理由

被相続人による、本件各不動産の取得から借入れまでの一連の行為は、被相続人が、多額の借入金により不動産を取得することで相続税の負担を免れることを認識した上で、当該負担の軽減を主たる目的として本件各不動産を取得したものと推認される。

結果としても、本件各不動産の取得に係る借入金が、本件各不動産に係る評価通達に定める評価方法による評価額を著しく上回ることから、本件不動産以外の相続財産の価額からも控除されることとなり、請求人らが本来負担すべき相続税を免れるものである。

このような事態は、相続税負担の軽減策を採らなかったほかの納税者はもちろん、被相続人が多額の財産を保有していないために、同様の軽減策によって相続税負担の軽減という効果を享受する余地なし。

ほかの納税者との間での租税負担の公平を著しく害し、富の再分配機能を通じて経済的平等を実現するという、相続税の目的に反するものである。

本件各不動産について、評価通達に定める評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかであり、評価通達によらないことが相当と認められる特別の事情があると認められることから、ほかの合理的な時価の評価方法である不動産鑑定評価に基づいて評価することが相当である。

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今回のポイント

・相続対策のスケジュールがタイトすぎる
・明らかにやり過ぎの目立つ事案となってしまった
・相続税の節税以外の経済合理性
・他の納税者とのバランス

こういったところが、今回の裁判の判決に影響しているところになると思います。

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今後はどうなっていくか

通達が改正されない限りは、

土地「路線価」
建物「固定資産税評価額」

は、現状通り変わらない!!

過度なスキームはこれから見直されていく傾向になると思います。

・購入時期が相続開始前から短い
・購入原資が借入金
・借入金の完済予定日が購入者の平均余命を超えている
・購入者が近い将来に相続が予想される高齢者

といったケースは、要注意!!!

相続税対策は、お早めに!!!

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