実家の空き家をどうする?不動産の相続と処分のポイント

「親が亡くなって、実家が空き家になってしまった」
「今は誰も住んでいないけど、何から始めれば…?」

こうしたご相談は年々増加しています。
相続における「不動産の扱い」は、多くの人にとって想像以上に悩ましいテーマです。

この記事では、実家が空き家になったときにやるべきことや、処分の選択肢・注意点などを分かりやすく解説します。


目次

1.まず相続するかどうかを考える

空き家対策

親が亡くなった後、実家の土地や建物は「遺産」となります。
しかし、相続しない選択肢もあります。

▶ 相続放棄という選択肢

空き家に多額の固定資産税やリフォーム費用がかかる場合、
メリットより負担のほうが大きいことも。
その場合は「相続放棄」も検討対象になります。

ただし、相続開始(=亡くなったと知ってから)3ヶ月以内に手続きが必要です。


2.相続登記は義務に!放置は罰則も

相続登記

2024年4月から、相続登記 (不動産の名義変更) は義務化されました。
相続で不動産を取得したら、原則3年以内に登記しないと過料が科される可能性があります。

▶ 登記を放置すると…

  • 将来売却や処分ができなくなる
  • 他の相続人とのトラブルがこじれる
  • 建物が老朽化して事故のリスクが高まる

「とりあえずそのまま」は、あとあと面倒を増やすだけです。


3.処分方法は「売却」or「活用」or「保有」の3択

実家の空き家を相続した場合、その後の方針は大きく分けて3つです。

▶ 売却

空き家売却,不動産対策

「住む予定がない」「管理が負担」「現金化したい」という方にとって、売却は有力な選択肢です。
ただし、売却には以下のような準備が必要です。

  • 相続登記(名義変更)の完了
  • 遺産分割協議の同意(相続人全員で話し合う)
  • 境界・測量の確認(古い土地ほど未確定な場合あり)
  • 物件の状態確認(傾きや雨漏りで売れにくいことも)

また、売却価格は地域差が非常に大きいです。都市部で駅近なら高値がつく一方、地方では買い手がつかず、「タダ同然」になることもあります。

早めに不動産会社に査定(複数社を比較)を依頼するのがおすすめです。


▶ 活用

賃貸.空き家

「すぐには売らず、しばらく保有したい」場合は、活用するという方法もあります。

  • 賃貸に出す(一般賃貸/定期借家/シェアハウス等)
  • リフォームして民泊や事務所に転用
  • 家族の一時帰省用として維持
  • 自治体の空き家バンクに登録

ただし、築年数が古くリフォームが必要な物件では、改修費が100万円~300万円以上かかることもあります。
また、借主がつかない空室リスクや、固定資産税・管理の手間も伴います。


▶ 保有

空き家保有

「家族の思い出が詰まっていて手放せない」「将来、子どもが使うかもしれない」と保有を選ぶ人も少なくありません。
しかし、保有する場合には次のようなコストとリスクがつきまといます。

  • 固定資産税(年間10万円前後が目安)
  • 草刈りや清掃、老朽化対策などの維持費
  • 放置による近隣からの苦情や損害賠償リスク
  • 空き家特例の解除(放置で税金が6倍になるケースも)

「とりあえず持っておく」ではなく、いつまで保有するのか/費用に見合うのかを冷静に検討することが大切です。


4.よくある失敗と注意点

実家の空き家に関するご相談では、「もっと早く対策しておけばよかった」という声が非常に多くあります。

ここでは、特によくある失敗例を5つ取り上げ、それぞれの背景と注意点を簡潔にご紹介します。

>実家の相続で絶対にやってはいけないこと


❌ 相続人同士で話がまとまらない

相続人,協議

「売りたい人」と「残しておきたい人」で意見が対立してしまい、何年も放置されることに。

→ 相続人が複数いる場合は、早めに集まって方向性を決めることが大切です。
話が難航しそうな場合は、司法書士や弁護士といった専門家を第三者として交えるのも有効です。

>よくある兄弟間トラブル5選はコチラ


❌ 「とりあえず保有」で長年放置

空き家

住む予定もないまま、「とりあえず残しておこう」と判断した結果、草木が伸び放題に。
近隣から苦情が入り、行政指導を受ける例もあります。

→ 空き家は所有しているだけでも責任が発生します。
今後使う予定があるかどうかを明確にし、活用・処分の方針を早めに決めましょう。


❌ 家が傷んで売れなくなった

空き家

「いずれ売ろう」と思っていた家が、雨漏りや老朽化でボロボロに。業者から「解体しか無理」と言われたケースも。

空き家は放置するほど価値が下がります。活用・売却を考えるなら、なるべく早めの決断を。


❌ 処分費用が予想以上にかかった

空き家解体

解体費用、残置物の処分費用が数十万円〜100万円超に膨らんでしまった例も。

→ 古い家屋には大量の家具・荷物が残っていることが多く、片付けや解体に想定外の費用がかかる場合があります。
早い段階で見積もりをとり、必要であれば補助金の活用も検討しましょう。

❌ 相続登記をせずに放置してしまった

相続登記の放置

前述しましたが、相続登記をせずそのままにしてしまうケースです。

→ 令和6年4月からは、相続登記が義務化され、3年以内に登記をしないと過料の対象になる恐れがあります。


以上5点の共通点は、「判断を先延ばしにしないこと」がなにより重要ということです。
不安や迷いがある方は、まずは専門家に相談することをおすすめします。


5.空き家の相続・処分で困ったら早めの相談を

まとめ

空き家をどうするかで悩んだとき、大切なのは「放置しないこと」です。

遺産分割、登記、活用・売却といったステップは、相続の専門家と連携することでスムーズに進められます。

知らないまま放置して、あとで「売れなくなった」「余計な税金がかかった」ではもったいない。

まずは状況を整理し、選択肢を知ることが、最善の解決への第一歩です。


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