生命保険は遺産に入るのか？
結論、生命保険は条件によって扱いが変わります。
遺産に含まれないこともあります。
相続対策として役立つこともあります。
ここを曖昧にしたまま進めると、あとでズレが出ます。
「思っていた分け方にならなかった」
「相続税が想定より多かった」
こうしたトラブルは、珍しくありません。
1. 生命保険は原則として遺産には含まれない
死亡保険金は、基本的に遺産とは別のお金として扱われます。
これは、亡くなった人の財産ではなく、「受取人のために直接用意されたお金」だからです。
そのため、受取人が決まっている場合は、
相続人全員で分ける話し合いの対象になりません。
相続の話なのに、なぜ一人だけ先にお金を受け取れるの？
と感じる方も多くいらっしゃいます。
実際この違和感が、後のトラブルの入口になります。
2. 生命保険が相続対策で使われる理由
生命保険が相続対策として使われるのは、
お金の行き先を事前に決められるからです。
預金や不動産は、亡くなったあとに相続人全員で話し合います。
一方、生命保険は、生前に「誰に渡すか」を確定させられます。
その結果、
- 配偶者の生活費
- 葬儀や当面の支払い
こうした「すぐ必要なお金」を、迷わず確保できます。
ここまでは便利な話です。
ただし、全体のバランスを考えないと問題が起きます。
3. 生命保険でも相続税がかかることがある
生命保険は遺産ではありません。
それでも、相続税の計算では「もらった利益」として見られます。
理由はシンプルです。
亡くなったことをきっかけに得たお金だからです。
ポイント
ただし、家族が困らないように、一定額までは税金がかからない仕組みがあります。
この枠を超えた分だけが、課税対象になります。
ここを知らないと、
「生命保険は全部非課税だと思っていた」というズレが生まれます。
4. 受取人の設定で結果は大きく変わる
生命保険で一番差が出るのは、受取人の設定です。
特に多いのが、
昔決めたまま、何十年も見直していないケースです。
当時は問題なくても、
家族構成が変われば意味合いも変わります。
- 子どもが増えた
- 再婚した
- 配偶者が亡くなった
それでも設定を変えていないと、
「今の家族関係」と「保険の内容」が噛み合わなくなります。
その結果、
一人だけが多く受け取る形になり、
他の家族は理由が分からないまま相続の話に入ります。
5. 生命保険が原因で揉めるケース
生命生命保険そのものが悪いわけではありません。
問題になるのは、知らされていないことです。
よくあるのは、
- 一人だけが高額な保険金を受け取っていた
- 他の家族はその存在を知らなかった
- 遺産として残るお金がほとんどなかった
この状況で相続の話が始まると、
金額よりも「不公平感」が先に立ちます。
なぜあの人だけ多いの！？
そんな話は聞いていない！！
ここから家族関係が崩れることも、珍しくありません。
トラブル事例とその対策方法はコチラ！
6. 相続対策で生命保険を使うときのポイント
説明できる状態にしておく
生命保険を使うなら、
「なぜこの形なのか」を説明できる状態にしておくことが大切です。
- 誰がいくら受け取るのか
- なぜそうしたのか
- 他の財産とのバランスはどうか
理由が分かれば、納得につながります。
理由が分からなければ、不信感に変わります。
生命保険と遺産はまとめて考える
生命保険だけを見ると、判断を誤りやすくなります。
預金、不動産、生命保険。
すべてを並べて初めて、全体像が見えます。
生命保険は便利な手段です。
ただし、単独で使うものではありません。
7. 相続放棄の放棄対象外になる
生命保険は、相続の対象ではないお金として扱われます。
そのため、借金を避けるために相続放棄をしても、
生命保険だけは受け取れるケースがあります。
ただし、
「借金だけを避けるために、事前に財産を保険に移していた」
と見られると、問題になる可能性があります。
意図が疑われると、保険金も相続財産として扱われることがあります。
このあたりの判断は難しいので、専門家に相談することをオススメします。
相続放棄の注意点はこちら！
8. がもう相続相談センターのサポート
生命保険は、良かれと思って使った結果、
誤解や不満を生むことがあります。
がもう相続相談センターでは、
生命保険を含めた相続全体を一緒に整理します。
- 今の受取人設定で問題が出ないか
- 他の財産とのバランスは取れているか
- 家族にどう伝えるべきか
何度でも、何時間でも無料でご相談いただけます。
気持ちがきちんと伝わる相続になるよう、丁寧にお手伝いします。
きちんと家族に伝わる相続になるよう、丁寧にサポートします。
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