内縁の配偶者も相続できる?知らないと損する法定相続人のルール

内縁の配偶者の相続。できること、できないこと

あなたに、長年寄り添ってきた相手がいるとします。
生活費を分担し、家事も助け合い、病気の時には支え合ってきた関係。
ただひとつ、婚姻届だけは出していない。

そんな状態のまま相手が亡くなってしまったら、自分はどの立場になるのでしょうか。

家も預金も生活も共有してきたのに、法律上は他人と言われるのではないか。
自分にはなにも残らないのではないか。
相手の家族が手続きを進めてしまい、自分だけ置いていかれるのではないか。

特に、内縁の関係にある方は、相手の死がそのまま生活の崩壊につながることがあります。
そこに相続の話が絡むと、急に状況が複雑になり、何から考えればよいのか迷ってしまうものです。

まず最初に押さえておきたいのは、
婚姻届を出していない相手が亡くなった場合、内縁の配偶者には自動的な相続権はない
という厳しい現実です。

ここからは、難しい言葉を先に並べるのではなく、
あなたが直面しうる状況を、できるだけ生活に近い言葉で整理しながら進めます。


目次

1.内縁の配偶者が「相続人になれない」理由

リスク、注意点

内縁の関係は“生活の実態”としては夫婦でも、法律は別扱い

同じ家で暮らし、生活費も一緒にし、周囲からも夫婦だと思われている。
このような関係は、社会的には夫婦そのものです。

けれど、法律の世界では「戸籍」がすべての基準になります。

婚姻届を出していないと、どれだけ夫婦のように暮らしていても、
法律上は“配偶者”として扱われません。

そのため、相手が亡くなった時、
あなたがどれだけ相手に尽くしてこようと、日常の生活を支えてこようと、
自動的に財産を受け継ぐ立場には入らないのです。

法律が決めている「相続できる人」の順番

誰が相続できるのかは、
亡くなった人が残した戸籍と家族構成だけで決まります。

優先順位はつぎの通りです。

・婚姻届を出している配偶者
・子ども
・父母などの直系尊属
・兄弟姉妹

この枠の中に内縁の配偶者は入りません。

あなたが20年連れ添っていても、
相手の兄弟とは一度も会ったことがなくても、
法律は兄弟姉妹を優先します。

相続手続きの場にすら入れないこともある

例えば、相手名義の家に住んでいた場合。
相手が亡くなってしまうと、その家も預金も「相続財産」として扱われます。

相続人ではないあなたは、
・銀行の解約
・不動産の名義変更
・遺産分割の話し合い
これらに参加する権利がありません。

相続人が話し合ってしまえば、住んでいる家を売ることもできてしまいます。
内縁の関係だけでは、誰もあなたを守ってくれません。


2.それでも財産を受け取る方法は存在する

ここまで読んで、
「結局、内縁の配偶者は何も受け取れないのか」と落ち込んでしまうかもしれません。

ですが、方法はあります。

法律婚ではなくても、
相手があなたに財産を残したいと願っていた場合、
いくつかの手段によって財産を承継できる状況を作ることができます。


3.遺言があれば、内縁の配偶者でも確実に財産を受け取れる

遺言書作成

遺言は相続のルールより優先される

まず最大のポイントは、
遺言があれば、その内容が優先される
ということです。

例えば、
・預金の一部
・自宅
・車
・株式
これらを「内縁の配偶者に渡したい」と書いておけば、
法律婚でなくても財産を受け取ることができます。

遺言は、相続の入口を大きく変える力を持っています。

遺留分という“最低限の取り分”には注意

ただし、遺言は万能ではありません。

相手に子どもや配偶者(法律婚)がいる場合、
その人たちには「最低限の取り分」が守られています。

この最低限の部分をすべて奪うような遺言を作ると、
あとから争いになることがあります。


とはいえ、
“最低限を確保したうえで内縁のパートナーに渡す”形で遺言を作れば、
意向を実現させることは十分にできます。

遺言には種類がある

自宅で手書きで作る遺言もありますが、これは失敗しやすいものです。

内縁のパートナーを守るためには、
・公証役場で作る公正証書遺言
がもっとも安全です。

筆跡の問題、形式の不備、隠されてしまう心配がないため、
あなたに確実に財産が届きます。


4.遺言書以外の方法

司法書士

遺言以外にも、相手の意思で財産を渡す方法があります。

生前贈与を行う

相手が生きているうちに財産を渡す手段です。

ただし、贈与税の問題や、あとから「相続を避けるために贈与した」と疑われることもあるため、慎重な計画が必要です。

とはいえ、仕組みさえ正しく整えておけば、
相続とは別の枠で財産を受け取ることができます。

生命保険の受取人に指定する

もっとも使いやすく、トラブルにも巻き込まれにくい方法がこれです。

生命保険の受取人は、婚姻の有無とは関係ありません。
内縁の関係でも、正式に受取人として指定されていれば、
確実に保険金を受け取れます。

保険金は「相続財産」とは別扱いのため、
親族が反対しても奪われることはありません。


5.特別縁故者という救済制度を使う方法

もし、
・相手に相続人がいない
・遺言もない

という状況なら、家庭裁判所に申し立てをする方法があります。

これが「特別縁故者」という制度です。

ただし、この方法はハードルが高いです。

生活を共にしていた実績や、経済的に支えていた証拠など、
細かい条件をクリアしなければなりません。

また、受け取れる金額は裁判所の判断で決まるため、
期待した金額になるとは限りません。

現実的には、
「どうしても他に方法がない」
という状況でのみ使われる制度だと考えておいた方がよいものです。


6.内縁の関係で“損をしない”ための備え

ここまで整理してきたように、
内縁の関係のままでは法律は守ってくれません。

相手が望んでいても、
相続人が別にいれば、あなたは排除されてしまう可能性があります。

では、何を準備すればいいのでしょうか。

生活の基盤を守る上で重要なポイント

・家がどちら名義なのか
・預金の名義がどうなっているか
・保険の受取人の指定はどうなっているか
・遺言の有無はどうか

内縁の関係にある方は、特にこの部分を曖昧なままにしがちです。

けれど、いざという時に困るのは、残された側であるあなたです。

事前の話し合いが、最強の備えになる

相続の話は重く感じられますが、
“もしもの時にあなたが困らないため”という理由であれば、
相手も話しやすくなります。

遺言の作成や保険の指定を一緒に考えることで、
内縁という関係でも、あなたの生活を守る道が開けます。


まとめ

  • 婚姻届がなければ、内縁の配偶者は相続人になれない
  • 遺言があれば、確実に財産を受け取れる
  • 生命保険は内縁の関係でも強い味方
  • 生前贈与も方法のひとつ
  • 相続人がいない場合は特別縁故者の制度が使える
  • 何もしないと大切な人を亡くした後に生活まで失われる可能性がある

あなたが守りたいのは、お金だけではないはずです。
一緒に過ごしてきた時間や、生活の安心感を守るためにこそ、
今のうちから準備しておくことが大切です。

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